ビルトイン式の業務用エアコンを導入する利点と注意点

ビルトインは建物の構造部分に家具や機器類をはめ込む様式です。埋込式とも呼ばれるビルトインは出っ張りによる無駄なスペースの発生を防ぐ効果があります。収納の効率性を向上させる他、部屋を広く見せることができるのでデザイン性を重視する場では重宝される様式と言えるでしょう。業務用エアコンをビルトイン式にする目的は見栄えを良くするだけではなく、送風の効率性も関係しています。

吹き出し口が壁や天井と同じ高さに位置するので、部屋全体に万遍なく風を行き渡らせることができます。室温の調整が容易になり、省エネにも繋がるので環境に優しいと言っても過言ではありません。業務用エアコンをビルトイン式にする利点は多いものの、一方で特有のデメリットがある事実は無視できません。壁や天井に穴をあけて機器をはめ込む大掛かりが工事を行うため、設置費用が嵩んでしまうのは大きな問題と言えるでしょう。

エアコンの大きさや付随設備の有無によって多少の違いはありますが、壁掛けや床置きなど比較的扱いが容易な物と比べ、工事費は数割ほど増額します。壁掛け式の設置に10万円かかると仮定した場合、ビルトイン式であれば15万円ほどの金額になってしまうのです。また、業務用エアコンは出力が高く、長時間使い続けることを前提としています。配管や配線には常に負担がかかるので定期的なメンテナンスが欠かせませんが、壁や天井の内側に置く形になることから手間がかかってしまいます。

結果、維持費も増額に至ってしまうのでエアコンを導入する際は慎重に判断しなければいけません。